お知らせ

「健康寿命」と「フレイル」

 歳を重ねるごとに体力や気力が衰えていくことは、人が生きていく上で避けられない事実です。
or2019.8.8 1.png体力・気力ともに低下して体が弱った状態のことを、フレイル(虚弱)と呼びます。つまりフレイルの人は、健康寿命(健康に過ごせる期間)が終わりに近づいているとも言い換えられます。
しかし、適切な対応をとることで、自立した生活を長く維持できることが分かっています。筋力低下や関節拘縮といった機能的な障害が生じてからでは、自立した生活を送ることが難しくなるため、早めに対策を練って行動に移しましょう!

     
フレイルの判断基準は以下の通りになります。自身の状態と照らし合わせて、健康レベルを確認しましょう。
□ここ半年間で、2~3kg以上の体重減少がある
□理由もなく疲れることがある
□1日を通してほぼ運動する機会がない(家事や農作業等も含む)
□利き手の握力が男性で26kg未満、女性で18kg未満である
□通常歩行速度が1m/秒未満である(測定区間の前後に1mの助走路を設け、測定区間5mのタイムを計測した時)
⇒当てはまる項目が3個以上の人はフレイルに該当します。まったく該当しない人は、安心して今の状態を保ちましょう。

     
フレイルに陥る主な要因として、活動・運動不足が挙げられます。体を動かす機会が減ることにより全身の筋力が衰え、バランス能力も悪くなります。バランス能力が悪くなると転倒リスクの増加につながり、更なる活動制限を招く原因となります。
or2019.8.8 2.pngここでは、フレイルを予防するためにおすすめしたい運動を紹介します。
・心臓や肺の機能を強くする・・・・・ウォーキング、水泳
・筋肉が太くなり、筋力が強くなる・・筋力トレーニング、バランス訓練
・関節の動きがスムーズになる・・・・ストレッチング
・骨が丈夫になる・・・・・・・・・・ウォーキング

     
運動には、身体機能を向上させる効果のみではなく、高齢者も負荷や回数に注意して行えば、安全かつ有効に基礎代謝を上げ筋肉を強くする効果が得られます。
フレイルを予防して健康寿命を長く維持するためにも、可能な範囲で運動に取り組みましょう!

社会福祉法人 南東北福祉事業団
総合南東北福祉センター 理学療法士