お知らせ

帯状疱疹とはどんな病気?

看護師.png 帯状疱疹は「水痘・帯状疱疹ウイルス」、つまり水痘(水ぼうそう)のウイルスによって発症する病気です。
子どものころなどに水ぼうそうにかかったことがある人は、ウイルスが体内に潜伏していて、誰でも発症する可能性があります。
発症直後は、あせもに似た発疹がみられますが、あせもと違い、かゆみだけでなく痛みを伴うケースが多くみられます。進行すると水膨れが発生するのが特徴です。

     

     
発症から3日以内に受診を
帯状疱疹は、発疹が生じてから3日以内に治療を開始するのがポイントです。
発疹は治療しなくても20日ほどで治りますが、治療が遅れたり治療しなかった場合には、「39度以上の熱」や「頭痛」をはじめ全身的な症状が現れることがあります。また、治療が遅れると、発疹が消えたあとに後遺症として神経痛(帯状疱疹後神経痛)が残る場合があるので、できるだけ早く治療を開始することが大切です。
体の片側に痛みを感じたあと、痛みのある部位に発疹が現れます。そのような場合は、早めに皮膚科を受診してください。
帯状疱疹の治療では、「抗ウイルス薬」を主に使用します。その他症状が進む場合には、皮膚の炎症を抑える「消炎鎮痛薬」や、神経の障害からくる痛みを抑制する「抗てんかん薬」「オピオイド」などを使用します。

     
早期治療が大切な理由
ウイルスの増殖を抑える抗ウイルス薬は、発疹が出てから3日以内に服用しなければウイルスを抑えることが難しくなってしまいます。また、抗ウイルス薬は7日間飲み続けることが大切です。

     
om2021.9.22 1.png発症のきっかけ
「過労」「ストレス」「加齢」のほか、がんや糖尿病など「免疫の働きが低下する病気にかかっている」、または「免疫の働きを抑える薬を服用している」などがあります。
夏バテの出やすい夏から秋にかけて発症する人が多く、年代別では50歳代から急増します。高齢者や免疫を抑える薬を使っている人では、一度治ったあとも再発することがあるので注意が必要です。


帯状疱疹は、他の人にうつりますか?
周囲の人に帯状疱疹としてうつることはありません。しかし、水痘・帯状疱疹ウイルスに対する免疫を保有していない人には感染する可能性があり、その場合は水ぼうそうを発症します。

     
予防接種について
50歳以上の人は、時期を問わず接種を受けられます。
日頃からの体調管理を心がけ、免疫力を低下させないことも大切です。
予防接種は内科、皮膚科または小児科などで受けることができます。まずはかかりつけの医師にご相談ください。

社会福祉法人 南東北福祉事業団
総合南東北福祉センター 看護部