お知らせ

お口の健康は、万病を予防する!?②

口腔・嚥下機能について知識を深めよう!
認知症を予防しよう!

     
 前回は、"オーラルフレイル"や"摂食嚥下機能のセルフチェック"について解説しました。皆さんの口腔内(咀嚼や摂食)、飲み込み(嚥下)の健康状態はどうでしたか?
今回は、摂食嚥下の機能が障害されるとどうなるかを、深掘りしていきたいと思います。

     
◆嚥下障害(飲み込み力の低下)になるとどうなる?
前回、掲載した"オーラルフレイル"の図を使用して説明します。

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・食事の際にむせが多くなり、誤って肺に食物が入ると誤嚥し、誤嚥性肺炎になります。
・誤嚥性肺炎を防ぐために、食べやすく刻んだり、ミキサーにかけたりしていきます。むせやすい食べ物(例えば、もちや最中など)は食べられなくなり、好きな物が食べられず食べる楽しみが味わえなくなります。
・運動に必要なエネルギーが不足しがちになり、疲れやすくなり、やる気がなくなってしまいます。
  ※日本では、誤嚥性肺炎が死因の6位であり、年間4万人が亡くなっています。

     
◆嚥下障害の原因となる状態
・猫背...背中が丸まってくると顎が前に出て飲み込みにくくなる
・深呼吸ができない...深い呼吸ができないと、むせったときに痰を出す力がなくなる
・硬いものが噛めない...食べ物を咀嚼できなくなると、食べ物のかたまりが大きくなり、のどにつまりやすくなってしまう
・会話の頻度低下...舌の機能が低下し、食べ物を口腔(口の中)から咽頭(のど)に送り込みにくくなる
・肩こり、首こり...肩や首回りの筋肉が硬いと、飲み込みに使う筋肉が動きにくくなり働けない
         肩甲骨の位置がずれて飲み込みを阻害する

     
次回は、自宅でできる運動を紹介します。
お口の健康は、楽しい食事の時間を提供します。

     
参考資料:理学療法ハンドブック 栄養・嚥下編【日本理学療法士協会】

     
社会福祉法人 南東北福祉事業団
総合南東北福祉センター 理学療法士