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施設長のひとりごと 4月号

 「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉どおり、今年はこれを境に節は確実に春に向かいて来た。

 つい先頃には、東京の桜の開花が報じられ、私の手元にも、福島県内1本桜の番付や市内の桜の名所案内が届いている。しかし、当地方の桜はまだ蕾も堅く、やはり西山の雪が解ける頃では無いかと思っている。

 4月と云えば、入学や就職と忙しい時期でもあるが、花見はこれらの清涼剤となっているのではないだろうか?当センターも例年どおり各事業所では、花見のプランを立て車の配車に頭を悩めるところである。

 一方では、新人教育も怠ることなく指導する時期でもある。今年も多くの新人が入社し、それぞれの志を胸に1日も早く職場に溶け込み、利用者様へのサービス提供を目指している姿が見られる。この指導は先輩の双肩にかかってくる。「子供は親の背中を見て育つ」と云う。それと同じく、新人も先輩の背中を見ながら育つことから先輩の行動は大切だ。もちろん最初の指導も肝心である。だが、時には「ゆとり」も必要となる。これが花見の行事と云える。

 また、花見は利用者様との絶好のコミュニケーションの場ともなる。今年の花見も新人の最初の仕事になりそうである。私もこの時期、花見に同行する機会を持ち、利用者様と新人とのコミュニケーションを見守っていきたいと考えているが、利用者様には久しぶりの外出で、羽を伸ばすときでもあり私達には多少の気疲れが出るところでもある。そこで、私の妙薬(酒)の出番である。

 日中は、花(さくら)と団子。夜は、夜桜見物とお酒。しかし、この時期は花冷えと云われるように霜注意報も出る日もあって、かなり冷え込む。震えながらの飲酒は体に良くないが、家で周りの桜を思い出しながらの一杯が私には百薬となる。 酒は生涯の友であって欲しい。

身体障害者療護施設 南東北さくら館 施設長 橋本静昌