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2010.1.18 橋本静昌顧問のひとりごと 平成22年1月号

開成山大神宮 kaiseizan University shinto shrine12月の声を聴き、今年も終わりよければ全てよしとなるよう努めていたが、突然の腰痛に見舞われ、皆に心配と迷惑を掛け、年を越す羽目となってしまった。今更ながら健康の有り難さをしみじみと実感させられた日々であった。この間は、一滴の百薬の長も口に含まず、また、スタッフからのねぎらいの言葉をもらい、再度「健康第一」ということを身をもって感じた。そのせいか新年に入り体調も徐々に回復し、久しぶりに百薬の長に会いたくてお正月の御神酒(おみき)をいただく。なんとも云えない美味しさにあらためて飲める嬉しさを実感した次第でもある。
 これからは、年相応の生活を送る中で、やはり私には何時までも「酒」は百薬の長であってほしいのと、皆に心配をかけないように心がけなければと初詣で祈願した。少し不安も残るが・・・百薬の長の力とともに、今年1年の健康に努めたいものだ。
 こんなことを考えながら、今宵も雪見酒と決め込み、明日への英気の源である百薬の長をいただいている今日この頃である。
 遅ればせながら、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお付き合い下さい。

平成22年正月

御神酒について
御神酒(おみき)は、祭礼において祭る側の参加者も神酒をいただくことが多く、他の神饌(しんせん)と同様の神と同じものを飲食するという意味のほかに、酒に酔うことで非日常の境地に至り、神との交流を深めるという意味もあります。
御神酒とは本来神様にお供えしたお下がりのお酒を指します。神様に物をお供えしてお参りをすると、神様の霊力がそのお供え物に宿ります。つまり、お酒をお供えしてお祭りをすると、霊力の宿ったお酒が御神酒となるのです。これを後からいただけば、神様の霊力が直接体内に入ることになり、神道の祭礼において非常に重要なこととなります。
 御神酒としてお供えするお酒はどのようなものが良いのかというと、お酒であれば基本的になんでもよく、量も同様です。大切なことは、お参りをなさる方が神様に召し上がっていただきたいと思うお酒と心が重要なのです。「銘柄名が縁起良さそうなので」という理由で選ばず、自分が普段から美味しいと思って飲んでいるものや飲みたいと思うものを選ぶと良いでしょう。心を込めて選ぶことこそが重要です。
それでも、お酒選びに迷う場合は「純米酒」と書かれた日本酒を選ぶと良いでしょう。「純米酒」は、米と水だけから作られている日本酒で、昔ながらの方法で混ぜ物を一切せずに作られた真面目なお酒なのです。ちなみに伊勢の神宮でお供えされているお酒も純米酒です。

社会福祉法人 南東北福祉事業団
顧問 橋本静昌
写真:2010年元旦 開成山大神宮(福島県郡山市)
撮影:伊澤孝夫