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2010.5.24 顧問のひとりごと 〜端午の節句と柏餅〜

鯉のぼり昨年暮れに患った腰痛も春とともに大分良くなってきた。今年は、天候不順で平年より遅咲きの桜も葉桜となり、安達太良山や西山の残雪も消え始め、新緑の候の到来である。ゴールデンウィーク最終日には実家に出かけた。ここに来て晴天続きで道すがら農作業が見られた。また、鯉のぼりも見られ、端午の節句を思い起こす。
 当時は、節句といえば柏餅(かしわもち)が一番のご馳走であったが、たらふく食べた覚えがない・・・。あの頃は、庭先に5、6匹の鯉のぼりが泳いでいて、その家の子どもの数が分かったものであった。
 今日は、鯉のぼりを掲げる家も少なく、かつ鯉の数も少ない。その泳ぐ姿も寂しそうに見える。これも少子化がなす時代の流れなのか・・・。ちょっぴりセンチになる・・・。
また、節句といえば農家のお嫁さんにとっても農繁期であるが、私が知っている限り「節句セッセと、盆ボックリ(節句に働くとお盆になくなる)」と云ったたとえを祖母から聞いた覚えがあって、この日ばかりはお嫁さんは柏餅をお土産に里帰りをしていた姿を記憶している。何れにしても今は昔話で、農作業も機械化され同時に昔の風情も忘れられそうである。
今日は、「子供の日」公園などには多数の鯉のぼりが泳いでいるも、皆他人の集まりで遠慮がちに見えるのは、私ばかりか?
そんな折り、遠くの孫から元気な声の便りが届くと、ふっと私も元気に過ごさなければと思いが募り、今夜も元気の素である「百薬の長」を夜空を眺めながら、友からいただいた山菜を肴に、ちょっぴり多めにいただくことにする・・・。
平成22年5月21日
社会福祉法人 南東北福祉事業団
総合南東北福祉センター
顧問 橋本静昌

ワンポイント豆知識
端午の節句の意味
 五月五日の端午の節句は菖蒲(しょうぶ)の節句ともいい、男の子の健やかな成長と立身出世を祈願し五月人形や鎧兜(よろいかぶと)、鯉(こい)のぼりなどを飾り、祝い膳を囲んでお祝いします。鎧兜は、子どもの厄をはらうお守りでもあるのです。
 端午の意味は、旧暦では午の月は5月にあたり、この午の月の最初の午の日を節句として祝っていました。「端」の字には、物のはし、つまり「初」「始り」という意味があり、元々「端午」は月の始めの午の日のことを指しています。
柏餅
柏餅
柏餅は、柏の葉っぱの上に、上新粉とくず粉(片栗粉)を混ぜてつくった「しんこ餅」に、あんを挟んだものを柏の葉を二つ折りにして包んだお菓子です。柏の葉は、新芽が出ないと古い葉が落ちないという特徴があり、これを「子供が産まれるまで親は死なない」と「家系が途絶えない」という縁起に結びつけて、「柏の葉」=「子孫繁栄」という意味があります。