2012年10月 4日
・体位変換の第一歩、ベッド臥床している方の身体をスライドさせる際ですが、 いっぺんに動かすのでは、介助者にも介助を受ける方にも負担が大きいです。
今回は、ベッドの真ん中から端へスライドする上で、双方に負担の少ない基本的な介助方法を紹介します。
① まず、両足が伸びた状態から、膝を立てられる方には膝を立ててもらいましょう。
【横から見た様子】
膝を曲げた下の部分の隙間に介助者の腕を入れます。
膝を立てることにより、腕も入れやすくなるし、ベッドと体の接地面積が少なくなる為、両足の下に簡単に腕が入り、動かしやすくなります。
② 上半身と下半身に分けて動かします。
介助者は膝下に片腕ですくい、もう片方の手を腰の下に入れます。片方の膝をベッドの淵に当てておくと、手前に体を引く際に力が入りやすくなります。
③ ②のよう体勢が作れたら、手前に引きます。
ベッドの淵に当てた膝を利用して、腕の力だけでなく、介助者の体全体を後ろに引くイメージで行いましょう。
④ 次に上半身の移動に移ります。
介助者は、片方の腕を首から肩にかけて入れます。
首ばかり持つと首が前に折れるようになってしまい辛いので、注意しましょう。
もう片方の手は、図のようにベッド奥につくようにします。
介助者の体を安定させるためと、体を引く際に力を入れやすいようにするためです。
②と③でスライドさせた下半身の位置まで上半身をスライドさせます。
これでベッドの真ん中から端へのスライドの完了です。
①と②の写真を比べると、ベッド中央から端に移動していることが分かります。
【①の写真】 【②の写真】