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ワンポイント在宅介護 認知症を理解する②

ワンポイント在宅介護
認知症を理解する②
 認知症は、誰もがなる可能性のある身近な病気です。高齢化が進む日本では、いまや85歳以上の4人に1人が認知症になっていると言われます。
 前回の「認知症を理解する①」に引き続き、今回のワンポイント在宅介護では、“家族がつくった「認知症」早期発見のめやす“
…を中心にご紹介したいと思います。
認知症かな、と思ったら!?

ためらわずに、早めに医師に相談することが大切です
家族に気になる症状が現れても、
「きっと年のせいだ」
「まさか自分の家族が認知症になるなんて…」
「病院に連れていくと本人のプライドを傷つけてしまうかもしれない」
…などと思って、病院受診を躊躇している方も少なくありません。
お医者さん
 しかし認知症は、早く発見して、正しく診断されることで、適切な治療が受けられる病気です。治療可能な認知症であれば、早期発見により、予防や症状の改善につながります。アルツハイマー型認知症であれば、症状の進行を遅らせることができます。
また、早い段階から適切なアドバイスを受け、福祉サービスなどを活用することで、介護負担を減らすことも可能です。
「何かおかしい」、「ひょっとしたら」という家族の印象はとても重要です。今までとは違う症状や行動に気づいたら、できるだけ早めに医療機関を受診することをおすすめします。

まずはかかりつけ医に相談してみてはいかがでしょうか。
診断は専門医が行ないます。
・神経内科・神経科・精神科・心療内科・脳神経外科
病院・もの忘れ外来・認知症外来
   …などの医療機関で診断が可能です。

※かかりつけ医がいない場合は、市区町村の相談窓口や行政センター、保健所、地域包括支援センターなどで紹介してもらいましょう。

すでにアルツハイマー型認知症の治療を受けている方は
すでに診断されている方やアルツハイマー型認知症の治療を受けている方も、気になる症状があれば、医師に相談してみましょう。症状に合わせて薬を見直す場合もあります。
診察の際、家族のお話は重要な情報になります。

こんな症状に気づいたら相談を
日常の暮らしの中で、認知症ではないかと思われる言動や行動を、「認知症の人と家族の会」の会員の経験からまとめたものです。医学的な診断基準ではありませんが、暮らしの中での目安として参考にしてみてはいかがでしょうか。

【家族がつくった「認知症」早期発見のめやす】
もの忘れがひどい
1.今切ったばかりなのに、電話の相手の名前を忘れる
2.同じことを何度も言う・問う・する
3.しまい忘れ、置き忘れが増え、いつも探し物をしている
4.財布・通帳・衣類などを盗まれたと人を疑う
判断・理解力が衰える
5.料理・片付け・計算・運転などのミスが多くなった
6.新しいことが覚えられない
7.話のつじつまが合わない
8.テレビ番組の内容が理解できなくなった
時間・場所がわからない
9.約束の日時や場所を間違えるようになった
10.慣れた道でも迷うことがある
人柄が変わる
11.些細なことで怒りっぽくなった
12.周りへの気づかいがなくなり頑固になった
13.自分の失敗を人のせいにする
14.「このごろ様子がおかしい」と周囲から言われた
不安感が強い
15.ひとりになると怖がったり寂しがったりする
16.外出時、持ち物を何度も確かめる
17.「頭が変になった」と本人が訴える
意欲がなくなる
18.下着を替えず、身だしなみを構わなくなった
19.趣味や好きなテレビ番組に興味を示さなくなった
20.ふさぎ込んで何をするかも億劫がり嫌がる


・次回は「認知症への対応の仕方」を中心にご紹介したいと思います。

※参考文献:認知症「いっしょがいいね」を支えるガイドブック/第一三共株式会社

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