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ワンポイント在宅介護 低栄養について④

ワンポイント在宅介護


低栄養について④


 前回の“高齢の人が摂りたい栄養・食品”の紹介では、栄養バランスの大切さや、無理のない食事改善などについて紹介させて頂きました。
 今回のワンポイント在宅介護では、前回の“低栄養について③”に引き続き、今回のシリーズ最後となります


“低栄養について④”


…をご紹介したいと思います。


食べる力が落ちてきた人の水分補給

さらさらの液体に注意
baasantoneko.JPG 嚥下機能が落ちた人は誤嚥に注意が必要です。特に水のようなさらさらの液体は、嚥下反射がおきる前に気管に入り込みやすいものです。しかし、とろみをつけて液体の流れをゆるやかにすると、誤嚥のリスクを減らすことができます。

とろみ調整食品の使い方
 飲み物や汁けのある料理などにとろみをつけるには、粉末のとろみ調整食品が便利です。液体の温度に関係なく、加えて混ぜるだけですぐにとろみがつきます。ただし、とろみ調整食品の量が多すぎるととろみがつきすぎ、口の中やのどに貼りつく危険があります。飲み物の場合は、ストローや吸い飲みで飲めるとろみ加減を目安にします。時間がたつととろみが多少変化する製品もあるので、ときどき状態を確認しましょう。


★とろみ調整食品の使い方のコツ
・とろみをつける液体を絶えず混ぜながら加える。
・ダマができたらとり除く。
・とろみを強くしたいときは、濃いめの溶液を別に作って加える(一度とろみがついた状態であとからとろみ調整食品を加えると、ダマになる場合があります)。
・ミキサーにかける場合は、ミキシングした材料に加えてさらに混ぜる。

★体を動かすことも大切
体を動かすと消化機能の働きがよくなり、栄養の吸収もよくなります。また、適度な運動は、筋肉や骨を丈夫にするためにも大切。じっとしてばかりいると、筋肉や骨は弱くなってしまいます。買い物や散歩、掃除や炊事、テレビ体操などでこまめに体を動かす習慣をつけましょう。ストレスが減り、血行がよくなる、ころびにくくなるなど、うれしいおまけもたくさんあります。

★栄養アップの水分補給
 食べる力が落ちた人には、kokoa.JPG1回に効率よく水分も栄養も摂れるような工夫も必要です。

・ミルクココア
・きな粉ミルク
・抹茶豆乳
・ヨーグルトドリンク

…などの少し甘い飲み物は水より飲みやすく、気持ちもリラックスします。


●4回にわたり“低栄養について”と題して食の大切さをお伝えしてきました。元気な時にはあまり気にすることの少ない食の大切さですが「食は生命線」という認識をみんなで持つことが、低栄養を防ぐ第一歩です。

※参考文献
低栄養予防のお助けブック/女子栄養大学出版部


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