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ワンポイントリハビリ「冬の対策〜ヒートショック 室内温度差の対策について〜」

 肌寒い季節となってきました。雪の降る時期は、転倒に十分に気を付けていかなければなりませんが、転倒以外にも注意しなければならないヒートショックについて今回は紹介したいと思います。

「ヒートショックとは」
 ヒートショックとは、急激な温度変化により体が受ける影響です。暖かいリビングから廊下、トイレ、脱衣室、浴室など、温度変化が激しい所へ移動すると、体の温度変化に対して、血圧を急激に変化させたり、脈拍を速くしたりして対応するため、脳卒中や心筋梗塞などにつながる恐れがあります。ヒートショックで亡くなられた人は交通事故死亡者より多いとされています。また高齢者が家の中で亡くなる原因の4分の1を占めています。
 ヒートショックの影響を受けやすい人は、65歳以上の高齢者、高血圧症、糖尿病、動脈硬化症がある人です。肥満傾向のある人、睡眠時無呼吸症候群のような呼吸に問題がある人、不整脈がある人も注意が必要です。

  rihabiri2013.12.06.jpg「ヒートショックの対策」
 対策として、温度差が大きいことが原因ですので、できる限り住まい全体が温度差がなくなるような工夫をしましょう。脱衣室、トイレに簡易暖房器具の設置をするとよいでしょう。最近では、すぐ温まる小型の暖房器具も多く販売されています。浴室は、浴室暖房の設置や、入浴前に浴槽のふたを開けておくだけでも違います。また、入浴の順番を考えるのも必要です。高齢者や高血圧症等のリスクを持っている人はできるだけ一番風呂は避けるなどの工夫をして気を付けていきましょう。

総合南東北福祉センター 理学療法士