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橋本顧問のひとりごと 「八五センチ以下?」

 今も部屋のドアの内側に『八五センチ以下』と書かれた習字が、半紙3枚を張り付けた用紙で貼ってあります。いつの頃か定かではありませんが、当時の栄養士さんに健康管理の上でも実行してほしいと提言されたものです。しかし、その栄養士さんも10年前に異動してしまったほど古い書で、今ではセピアに色あせています。
その頃は私もまだ若い部類で、皆と対等に動き、一緒に夜更かしで飲み過ぎ食べ過ぎも出来た頃でした。ただ、施設では“メタボ”が話題となっていて、私も診断基準で腹囲が指摘されたため新春の書初めで書いたのですが、現在も剥がされず、剥がされるのを待っているような状態です。これについては原因があり、40代の健康診断の折、先生から肥満と宣告され運動を勧められましたが、そんな余裕がないことを伝えると、食事で減量するようにと言われました。早速、翌日の食事から炭水化物を除き、専ら野菜中心に牛乳、果物、肉は鳥のささ身、好きな酒は週に一合という生活を始めました。これを徹底すると、2週間後には4kgほど痩せ、1ヶ月で6kgの減量に成功。看護師にメニューを紹介するも、皆さん3日間で音を上げるほどハードなものでした。これを約9ヶ月間続けると、同僚からは「顔色が悪い」、家族からは「怒りっぽくなった」との声がちらほら。それもそのはず、いつもイライラ、立ちくらみはしょっちゅうで、最終的に18kg減量した際には、先生から「他に病気があるのでは?」と言われる始末。糖尿病の検査を受けましたが結果は異状なしで、これ以上の減量はしなくても良いとのことでした(因みに、この時の体重は57kg)。翌日は仲間の棟上げ式でしたが、そこで昼食に出されたカツ丼の味は、今でも忘れられません。

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あの時の初志貫徹が、いつでも減量できるという自負になり、足掛け10年も実行しないまま、とうとう腹囲が92cmにもなってしまいました。このままでは完全にメタボで、張り紙の効果がありません。何とか減量を実行に移したいのですが、今は健康そのもので、周りの皆からも「普通だよ」と言われ、迷っている最中です。しかし貼り紙は10年もの間、色あせながら剥がされるのを待っている。となれば、今年こそは85cm以下に再挑戦することを誓いたいのですが、何せ今は優柔不断で、あの頃の初志貫徹時とは変わり過ぎ。自分なりの条件?で頑張っていきたいと思います。
今日も机に向かうと『八五センチ以下』が目に付きますが、もうしばらく付き合ってほしいと願う今日この頃。今夜も言い訳をつぶやきながら、百薬の長で健康に感謝する日々です。

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社会福祉法人 南東北福祉事業団
総合南東北福祉センター
顧問 橋本静昌