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ワンポイントリハビリ 「運動習慣は身についていますか?」

 春になり外の気温も暖かくなってきました。運動を始めるにはちょうど良い季節です。運動が健康づくりや病気の予防・改善に効果があることは皆さんもご存じかと思います。子供から高齢者まで、運動で得られる効果は体にとってプラスになるものばかりです。
「人間の持つ機能は使わなければ衰え、使いすぎると壊れ、適度に使えば発達する」という法則があります。つまり、足腰の筋肉も使わなければ筋力の低下をまねき、立ったり座ったりすることさえ面倒になっていきます。逆に筋肉を酷使しすぎると筋肉の繊維や関節の内側で炎症が起こり、痛みが生じて運動どころではなくなってしまいます。大切なのは『適度に使う』ということです。
実際に行う運動として、1日1時間ほどの歩行習慣を身につけることがおすすめです。歩数でいえば、8,000〜1万歩が目安になります。また、日々の生活を送るうえで歩数が足りない人でも、週に1時間ほどの汗ばむような運動を行うことで生活習慣病を予防する効果が発揮されます。高齢者の場合は、1回15分間のウォーキングを週3回行うことで認知機能の低下を防ぐ効果があると考えられています。
しかし、いきなりたくさん歩くと膝や腰に過度な負担がかかり、痛めてしまう危険性があるため、まずは1日10分間ほどいつもより余分に歩いてみることから始めましょう。もし、運動により痛みや体調不良が生じた場合には、無理をせず医師や理学療法士・作業療法士などに相談し、自分の体に合った運動方法を見つけることが重要です。適度な運動とは、辛かったり苦しかったりするものではなく、楽しみながら取り組める運動強度のものです。
 おさらいですが、人の持つ機能は使わなければ衰え、使いすぎると壊れ、適度に使えば発達するものです。自分の体に合った運動強度で楽しく運動に取り組み、いつまでも元気で若々しい日々を送りながら健康長寿を目指しましょう!

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社会福祉法人 南東北福祉事業団
総合南東北福祉センター 理学療法士