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ワンポイントリハビリ 「健康寿命を延ばそう!」

 今回は健康寿命について考えます。まず、「健康寿命ってなに?」という疑問がわくと思います。健康寿命とは、『健康に日常生活を支障なく送ることのできる期間』を意味します。平均寿命という言葉はみなさんもよく耳にすると思いますが、この平均寿命と健康寿命は似ているようでまったく異なるものです。

現在の男性の平均寿命は80歳で、女性の平均寿命は86歳といわれています。それと比べて男性の健康寿命は71歳、女性の健康寿命は74歳といわれており、平均寿命と健康寿命に約10年の差があります。この差がそのまま『日常生活に制限のある期間』となってしまいます。この差が生まれる要因は多々ありますが、生活習慣病に起因するものが多いといわれています。生活習慣病とは死亡原因の上位を占める「悪性新生物(がん)」、「肺炎」、「脳血管障害(脳卒中)」など生活習慣が深く関係する疾患のことです。生活習慣病を予防するには、運動、食生活、喫煙、飲酒などの見直しや改善が重要です。

生活習慣病を予防して健康寿命を延ばしましょう!!

生活習慣病予防のための具体的な取り組みとしては

①適切な運動習慣を身につけること

②栄養バランスに配慮した食事を摂ること

③定期的に健康診断を受けること

④タバコを吸わないことなどが挙げられます。

そして、健康寿命を延ばすことを阻害する要因としては

①脳血管障害(脳卒中)

②認知症

③加齢による虚弱

④転倒による骨折

⑤運動器の障害(腰の痛み、変形性関節症など)が挙げられます。

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健康寿命を延ばす取り組みについて、『運動のもたらす効果』に焦点を当てて説明したいと思います。適切な運動を行ない、筋肉を動かすことで全身の血の流れが活発になり、新陳代謝が促進されます。また、中性脂肪や血糖値、尿酸値などが改善され病気の予防につながります。加えて、心肺機能が強化されると高血圧の改善につながり、普段の生活をより活動的に過ごすことができます。日中を活動的に過ごすことで夜はぐっすりと眠ることができ、健全な生活リズムを獲得して心身ともに負担なく、健康に過ごしていくことができます。

社会福祉法人 南東北福祉事業団
総合南東北福祉センター 理学療法士