お知らせ

脱水症について

 om2018.6.30 1.jpg『脱水症』は体内の体液が失われた状態のこと。特に体内の水分量が少なくなる高齢者は、気をつけたい症状です。本人も気が付かない間に『かくれ脱水』となっていることも...。
人間の体の約60%は水でできています。脱水症は、"体液"が失われた状態。単なる"水"不足ではなく、ミネラルの一つであるナトリウム(塩)と水分が同時に不足している状態のことを指します。脱水症のやっかいなところは、症状が出にくい点です。脱水症になりかけているにも関わらず、有効な対策がとれていない状態を『かくれ脱水』といいます。

     
【脱水の症状】
● のどの渇き
● めまい
● 吐き気
● ぼんやりする
● 全身脱力感
● 手足のふるえ
● 頭痛
● 体温・脈拍・呼吸数の上昇など

     
【高齢者が脱水症になりやすい理由】
1. カラダの感覚の鈍り
2. 食欲や嚥下機能の低下
3. トイレに行く回数を減らすために水分をとらない
4. 薬剤の影響
5. 筋肉の減少によるカラダの水分量の減少

     
【自分でできるチェック方法】
手の親指の爪を押す・・・指先には毛細血管があり、水分が不足している状態では血流が悪くなるので、親指の爪を押したとき白い状態から赤い状態に戻りにくくなります。 目安は3秒です。
手の甲の皮膚をひっぱる・・・皮膚には水分が多く含まれています。脱水症では、皮膚の水分も不足し肌の弾力が減るため、皮膚がもとに戻りにくくなります。
舌の状態を見る・・・健康な人の舌は色が赤く、表面はなめらかです。対して、脱水症になっている状態だと、舌の表面に光沢がなく、赤黒く乾いています。

     
【症状が出た時の応急処置】
応急処置として1番の方法は、経口補水液で水分補給をすることです。
意識がない状態までになると、脱水症も重度になり、自力で水分補給ができないため、点滴で水分をカラダにいれる必要があります。その場で経過を見るのではなく、救急車で病院へ行きましょう。
大切なのは、日ごろから「水分補給をしよう」と心がけておくこと。また、家族や周囲の人が気をつけて観察し、予防することです。     

社会福祉法人 南東北福祉事業団
総合南東北福祉センター 看護部