

2026年3月18日
「夜中に何度も目が覚めてしまう」「昼夜逆転している」「寝つきが悪く、朝すっきりしない」など、高齢者の睡眠トラブルはとても多く、本人の体調だけではなく介護する側の負担にも大きく影響します。
実は、睡眠は"時間"よりも"質"が大切です。日常生活の中で今日からできる『安眠のためのワンポイント介護術』を紹介します。
<安眠のポイント>
1.朝の光で体内時計をリセットする
人の体には「体内時計」があり、約24時間のリズムで働いています。
加齢とともにこのリズムは乱れやすくなり、早期覚醒や昼夜逆転の原因になることがあります。
そこで重要なのは「朝の光」です。
起床後30分以内にカーテンを開け、自然光をしっかり浴びましょう。
光の刺激が脳に伝わり、睡眠と覚醒のリズムが整いやすくなります。
☆ポイント
・毎日できるだけ同じ時間に起きる
・朝食も一定の時間にとる
・可能であれば5?15分ほどの外気浴もおすすめ
朝の過ごし方が、夜の眠りを左右します。
2.昼間の活動量が"夜の眠気"をつくる
日中の活動量が不足すると、夜になっても十分な眠気が訪れません。特別な運動でなくても構いません。
・軽い体操やストレッチ
・散歩
・洗濯物たたみや簡単な家事
・施設でのレクリエーション参加
「役割を持つ」ことも、心身の活性化につながります。
※昼寝は30分以内が目安。
長時間の昼寝は、夜間不眠の原因になるため注意が必要です。
"ほどよい疲労感"が自然の眠気をつくります。
3.就寝前はリラックスモードへ切り替える
寝る直前まで明るい光や刺激を受けていると、脳は「活動モード」のままになってしまいます。
就寝1時間前からは、ゆったりとした時間を意識しましょう。
☆おすすめ習慣
・ぬるめ(38?40℃)のお風呂
・カフェインを含まない温かい飲み物
・やさしい声かけや回想法
一方で、
×テレビやスマートフォンの強い光
×就寝直前の大量の水分摂取
×興奮する話題
は控えめに。
安心感やぬくもりは、最高の睡眠導入剤になります。
4.安心できる寝室環境づくり
眠りには「環境」も大きく影響します。
・室温は快適に(夏25?28℃、冬18?22℃が目安)
・湿度は40?60%程度
・まぶしすぎない常夜灯
・トイレまでの安全な動線確保
高齢者は寒暖差の影響を受けやすく、夜間の転倒リスクも高まります。
"安全で安心できる空間"が深い眠りを支えます。
5.睡眠リズムを崩すサインに注意
以下のような状態が続く場合は、医療機関への相談も検討しましょう。
・極端な昼夜逆転
・強い日中の眠気
・いびきや無呼吸が疑われる
・夜間せん妄の症状
薬に頼る前に生活リズムを整えることが基本ですが、専門的な対応が必要な場合もあります。
まとめ【睡眠は"生活の土台"】
睡眠の質が上がると、
・日中の集中力や意欲が向上
・転倒や事故のリスク軽減
・認知機能の安定
・介護者の負担軽減
といった良い循環が生まれます。
安眠ケアは特別な技術ではありません。
「光」「活動」「安心感」この3つを意識することが大切です。
今日からできることをひとつずつ。
心地よい眠りが、穏やかな毎日につながります。
社会福祉法人 南東北福祉事業団
総合南東北福祉センター
通所介護 南東北日和田デイサービスセンター