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2010.3.11 ワンポイントリハビリ 転倒予防への体づくり

転倒予防シリーズ
転倒予防への体づくり
情報提供:春日リハビリテーション病院

 寝たきりの原因として脳血管障害、老衰、骨折が多くを占めています。骨折患者の多くは、転倒が原因と言われています。高齢者は、1日の寝たきりで1.5%〜3%程度の筋力が低下します。3週間続くと50%以上筋力が低下してしまいます。転倒により骨折し、長い入院生活、安静を余儀なくされ、そのまま本当に寝たきりになってしまうという可能性があります。そのため転倒予防することが重要と言えます。

◇転倒の原因
・下半身の筋力、バランスの低下
・立ちくらみ
・視力、聴力低下
・疲れやすくあまり外出しない
などがあげられます。また、骨粗鬆症がある方は転倒した際、骨折を引き起こしやすいといえます。

◇転倒を予防するためには
転倒を予防するためには、まず家の中の環境を整備するということ。油断しがちな居間や寝室は意外に転倒が多い場所です。ちょっとした段差(カーペットの縁や電気コードなど)でつまづき、転倒につながることがあります。よく行き来する所は、整理整頓を心がけることが必要です。2つめは転倒しにくい体作りをすることが大切です。下半身の筋力の低下、バランスの低下から転倒することが多く、体を鍛えることはとても重要といえます。

そこで、通所リハより自宅でできる足の筋力アップ体操のご紹介!

1.片足体重かけ
その1…(1)足を左右に開き、両手を腰にあてる。(2)両足の裏を床につけたまま片足に体重をかけ10〜15秒間停止する。(3)背中を伸ばした状態で左右交互に5〜10回行う。
その2…足を前後に開き両手を腰にあてる。その後は<その1>と同じく行う。
※膝に負担がかかるので膝に痛みがある方は、無理をしないようにしてください。

2.足首の伸展・屈曲
(1)両足をそろえて、膝を伸ばして座る。(2)背中を伸ばし両手は後ろにして軽くつけ上半身を支える。(3)両足を後ろに反らし5秒程度してから外側にしっかり伸ばす動きを5〜10回行う。
※下肢により強い力を入れるためには反らす時にかかとを持ち上げる気持ちで行うとより効果的。

3.膝の伸展・屈曲
(1)両手を後ろにして、背中を伸ばして座る。(2)両足の膝を曲げる。(3)片足を伸ばしながら持ち上げる。(4)足を上げた状態で5秒停止した後ゆっくり下ろす。(5)片足ずつ5〜10回行う。

ナースこのような簡単な運動でも継続して行うことによって転倒予防に効果が期待できます。ぜひ、ためしてみてください!


南東北春日リハビリテーション病院
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