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2010.6.21 ワンポイントリハビリ 福祉用具の使い方 〜かんたんにできる車いすの点検方法〜

ワンポイントリハビリ
福祉用具の使い方

〜かんたんにできる車いすの点検方法〜

車椅子介助 Wheelchair help 病院、施設においてよく見る車いす。今では、ショッピングセンターや公共施設に配置されているのを見かけます。また、要介護者では自分の足として使用しているものと思われます。そこで今回は、自宅などで車いすを安全、安心にそして、大切に使い続けるための点検方法をご紹介します。

【1】空気はしっかり入っていますか?抜けませんか?
⇒一番簡単にチェックできるところです。タイヤの空気圧は駆動時にもっとも影響してくる要因です。空気圧は空気を入れた後、ぐっと押しても凹まない程度(写真1)入れましょう。
 空気が抜けてしまう、いわゆるパンクが疑われる場合は、虫ゴム(写真2−1、2−2)と呼ばれるバルブについている黒いゴムを点検する必要があります。もしこれを交換しても空気が漏れるようならパンク修理の必要があります。自分でやる場合は、自転車のパンク修理と同じように行います。最近では100円ショップにパンク修理キットも売っていますので活用してみるのも手です。自分でできない場合は業者さんにお願いしましょう。
写真1Photograph 1 写真2-1 Photograph 2-1 写真2-2 Photograph 2-2 左 正常な状態 右 交換が必要な状態

写真3 Photograph 3【2】ブレーキがかかった状態で車いすは動きませんか?
⇒しっかりタイヤに空気が入っているか確認してみましょう。もし、入っていてもブレーキのかかり具合が悪い時は、ブレーキ位置を工具で調整(写真3)するかお近くの専門職(リハビリ、車いす業者など)に聞いてみましょう。

写真4 Photograph 4【3】車いすを動かしてみて重くありませんか?しっかりタイヤは回りますか?
⇒タイヤの空気圧を確認しましょう。それでも、動かしていて重さを感じる場合は、キャスター(前輪)(写真4)に髪の毛や異物が巻きついていることが考えられます。一度確認し、お近くの専門職の方に相談してみましょう。

写真5 Photograph 5【4】フットレスト(足を置くところ)が障害物に当たりませんか?
⇒スムーズな自走、介助を行うためにフットレストの高さを調整(写真5)してみましょう。工具を使用し、高さを調整します。調整ができないときは、専門職に相談してみましょう。

空気がしっかり入っている事が重要です。車いすの本来持っている機能を生かすために、一か月に一回の点検をおすすめします。ぜひ一度、近くに車いすがある場合は確認してみましょう。

社会福祉法人 南東北福祉事業団
総合南東北福祉センター
作業療法士