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2010.6.9 ワンポイントメディカル くも膜下出血

働き盛りの年代の方は注意が必要です

くも膜下出血

くも膜下出血とは?
血管の破裂により、「くも膜」と「脳」の間のくも膜下腔に血液が流れ出すことをいいます。また、場所や量・広がりにより異なりますが、重い後遺症が残ったり、死に至る場合もある病気です。

くも膜はどこの部分をいうの?
くも膜の場所 Place of arachnoidal membrane

原因は?
脳動脈の一部がふくらんでできた動脈瘤(どうみゃくりゅう)の破裂によるものが大部分です。その他、血管奇形や外傷などもくも膜下出血の原因となりえます。

脳動脈瘤の発生率
医師に聞く It asks the doctor.脳動脈瘤(のうどうみゃくりゅう)を持つ方のうち、年間でおよそ0.2〜3.0%の方が出血する可能性があるといわれています。
※脳動脈瘤(cerebral aneurysm)とは、動脈壁の脆弱性等に起因する先天的な血管壁が瘤状(こぶじょう)に変化したもの。
〜発症しやすい年齢〜
脳動脈瘤(のうどうみゃくりゅう)は、全ての年齢層に発症が見られますが、最も多いのが35歳〜60歳の層です。まさに、働き盛りの年齢層に多い病気です。
〜発症率の男女比〜
割合でいうと、女性3に対して男性2と、より女性に脳動脈瘤ができやすい傾向にあります。

症状は?
・「頭を殴られたような」突然の激しい頭痛
・意識が朦朧とする、意識を失う
・嘔吐・血圧上昇
・麻痺はないことが多いが、手足が麻痺したり、物が二重に見えたりすることもある。

治療法は?
開頭手術(開頭クリッピング術) Craniotomy procedure (art of open head clipping)主に、 再破裂を防止するために行われる治療です。
・開頭手術(開頭クリッピング術)
頭の骨を開けて、直接破裂した動脈瘤を観察して本来の脳栄養血管から遮断します。

・血管内手術(脳動脈コイル塞栓術)
柔らかい金属コイルを破裂した動脈瘤内に充満させ、本来の脳栄養血管から遮断します。
血管内手術(脳動脈コイル塞栓術)Intravascular operation (cerebral artery coil embolus [jutsu])
脳ドックで事前の検査を受けましょう!!
くも膜下出血は、突然起こります。しかも発症した場合、かなりの確率で死の危険性があります。予防するためにも、数年に一度は脳ドックを受けましょう。
くも膜下出血の危険因子は、喫煙・高血圧・アルコール多飲歴といわれています。これらにあてはまる方は、一度脳ドックを受けて脳動脈瘤の有無を確かめることをおすすめします。

掲載している情報は株式会社メディネット様より提供をいただいております。
URL:http://www.mdnt.co.jp/

脳ドックのご案内
総合南東北病院の「もの忘れ・がんPETドック」
http://www.minamitohoku.or.jp/pet/petdock.html


社会福祉法人 南東北福祉事業団
総合南東北福祉センター