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2010.8.2 橋本顧問のひとりごと 孫との再会〜一足早い夏休み〜

 「じぃちゃん」「ばぁちゃん」で始まり、一世を風靡した演歌の「孫」が今私の心の拠り所になっている。遠くに住んでいる故に電話が専ら連絡手段であるが、最近孫が仲間入りし、その都度「おじいちゃん遊びに来てね」と姉妹から云われ、とうとう「おじいちゃん連休に来てね」と云って来たからには、行かざるをえなくなり、出発する。
約5時間半の電車の旅で、富士山の勇姿を見たかったが、雲が多くまったく見られず残念だった。しかし、到着駅には、母に手を引かれた姉と乳母車の妹が待っていて、それはそれは大きくなっていて、めんごい。これは、親ばかならぬ「じじいばか」か?半年振りでこんなにも変わるものかとビックリする程、一瞬孫達は思い出すのに戸惑いを感じたらしいが、すぐにお話が始まる。(行き交う人は関西弁だが孫達はまだ関西弁を使ってないのでホッとする。)私は関西弁は馴染めない。家に着いて土産を渡したらこれに夢中でしばし出る幕はない。夕餉(ゆうげ)までは一人前に私にお酌する姿には、やはり血筋は争えないものと感じる。ついつい量も進み一番最初に寝てしまう。翌日は、両親とも仕事で私達が孫守り(保育園は休みを取ったとのこと)。孫が目覚めたときには両親の姿はなく、一瞬「ママ〜」と泣き出すも電話で声を聞いて落ち着き半日私共と過ごす。孫達はなんともめんごく、初めて味わう喜びで「孫は可愛い」だけの言葉を実感する。しかし、親にはかなわないのも事実である。この日の夕食は、私の好きな居酒屋とカラオケで接待され、「おじいちゃん、歌上手だね!!」と孫にお世辞を云われほほがゆるんでしまった。
 3日目には、お城や公園を散策した。梅雨明けで、朝からの夏の日差しを受けるも孫の元気にやっと付いていく姿にねぎらいの言葉が「ママ、おじいちゃんお休みしたいって(実は、自分達もアイスが欲しかったようだ)」。お陰で一時涼を求める。最後の夜になるも疲れが出たのか、孫達は早々に寝てしまった。私は、落ち着いて皆と一杯やり、旅の最後の夜を過ごした。
いよいよ帰る日となる。荷造り姿を見ては、「また来てね」と云われるが、その前に「おじいちゃんの所に来てね」と云うと、即ママに何時行くと問う姿有り。あっという間に過ごした4日間だったが、十分に孫と過ごした日々は忘れられない思い出になるだろう。新幹線の中で、一杯やりながら、再会時の孫達の姿を思い浮かべ帰路につく。この夜の一杯は、本当の百薬の長となり、なんとなくほろ苦くも感じる...。

社会福祉法人 南東北福祉事業団
総合南東北福祉センター
顧問 橋本静昌