2010年10月22日
「痛風(つうふう)」は、1960年以降の高度経済成長による食生活の変化と共に一般的な疾患として増加しています。
痛風の歴史は古く、エジプトのミイラの関節に尿酸の結晶が発見されたという報告があるそうです。現代病と思われがちな痛風ですが、実は古い歴史をもつ病気なのです。
■痛風とは?
何の前触れもなく、特に足の親指のつけ根の関節が赤く腫れ、数日間まったく歩けなくなるほど強烈に痛みます。放っておくと、腎臓などの内臓までもが侵される病気です。
■痛風の原因
痛風は、体内の尿酸が何らかの原因で濃度が上昇し、飽和濃度を超えて結晶となって蓄積され、それが関節などに沈着することによって起こります。
この沈着した結晶に白血球が反応し、攻撃をしかけると激痛が起こるのです。
最初の発作の約90%が足の指の関節周辺で起こるといわれています。
■尿酸濃度が高くなる原因
1.食生活の欧米化と肥満の増加
高タンパク・高脂肪・高カロリーの食生活が日常となり、尿酸濃度が上昇します。
2.アルコールの飲み過ぎ
アルコールは、尿酸のもととなるプリン体を増加させ、尿酸の排泄量を低下させます。
3.激しい運動
体力を消耗させる激しい運動は、かえって尿酸濃度を上昇させます。
4.ストレス
活動的で責任感の強い、ストレスを受けやすい立場の人ほど発症しやすいというデータがあります。
■痛風発作が起きやすい部位
●温度が低い部位
●よく動かしたり、負担がかかりやすい部位
●酸性度合いが高い部位
●たんぱく質の少ない部位
■日常生活の中で注意するポイント
1.肥満を解消する
総カロリーを制限。
偏食を避ける。
多品目を少量ずつ、ゆっくりかんで食べる。
2.アルコール飲料を控える
一気飲みをしない。
多量に飲まない。
休肝日を設ける。
ビールばかり飲まない。
3.積極的に水分を摂取する
少なくとも毎日2リットル以上の水分を摂る。
4.軽い運動を行う
ウォーキングなどの有酸素運動は、尿酸値を上げないので有効。
5.精神的ストレスをうまく緩和する
のんびりゆっくり型のストレス対策が必要。
財団法人 脳神経疾患研究所/総合南東北病院ホームページ
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