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2010.12.1 坂井施設長のひとりごと12月号

 10月3日、郡山市のファミリーフェスタを覗いて来ました。保健・福祉・医療の各方面から、役立つ情報をたくさんいただいてきました。又、一つのイベントを成功させるには、たくさんの人の力が集まっているんだな〜と改めて感じて参りました。感謝。
 さて、今回の一番の収穫は、中学生の書いた作文に出合ったことでした。『介護とは何か』を教えていただきました。内容は、8年前にお母さんが病気になった時のことです。その子は、お母さんのためにお手伝いをしようと思ったそうです。しかし、おばあちゃんからは、お母さんに家事をやらせなさいと言われ、又お母さん本人からも、「自分でやる」と言われたそうです。その子は、その当時は『手伝ってあげなければ』と思っていましたが、その考えは間違っていたことに気付いたそうです。家族のために食事を作らなければと頑張ったお母さんは、今は片手で立派に主婦の役割を果たしているそうです。今やっとおばあちゃんの言葉やお母さんの言葉の本当の意味がわかり、もし自分が何でもかんでもやってしまっていたら、お母さんの生き方を奪ってしまっていたかもしれないと思ったそうです。そこに気付いたこの子はすごいと思いました。病気になっても、介護が必要になっても,人生そこで終わりではありません。そこからが再スタートではないでしょうか。介護って、その人の『生きたい』『こんな風に生括したい』にどう添うか、どうサポートするかだと思います。ただ手伝えば、やってあげればではないんだと思います。私達、専門職が、常に悩んでいることをこの中学生の子に改めて教えていただきました。感謝!
 私は、この作文に出合った後、別な所で介護の仕事について、お話をさせていただく機会がありました。そこで私はこの作文を紹介し、一人一人介護について考えていただきました。今日そのレポートの一部が、送られてきました。そこには、介護について考えてみたい、勉強してみたいと言う意見が書かれていました。また仲間が増えました。それがとてもうれしいです。

社会福祉法人 南東北福祉事業団
特別養護老人ホーム 南東北ロイヤルライフ館
施設長 坂井貴子