2011年12月 1日
ワンポイントメディカル
インフルエンザの流行
例年、11月上旬頃から発生し、1月下旬から2月頃をピークに爆発的にインフルエンザの感染者が増加し、その後4月上旬頃までに終息していきます。
インフルエンザの症状
現在、人の世界で流行しているのは、A/H1N1型ウイルス、A/H3N2型ウイルス、B型ウイルスの3種類あり、これらのウイルスの違いによる症状等に大きな違いはないといわれています。また、高齢者の場合には典型的な症状(高熱と全身倦怠)が出ず、微熱や長引く呼吸器症状のみが現れる場合も少なくありません。
主な症状
・発熱
※熱は急激に上昇し、1日〜3日目には体温が38度〜39度あるいはそれ以上に達し、その他の症状とともに1週間程度で次第に快方に向かいます。
・頭痛
・腰痛
・筋肉痛
・全身の倦怠感(けんたいかん)
など
これらの全身症状と同時またはやや遅れて、「鼻水」「咽頭痛」「咳」などの呼吸器症状が現れます。
インフルエンザの特徴
・肺炎などを併発し、重症化することが多い。
・短期間に小児から高齢者まで感染が広がる。
・65歳以上の高齢者での死亡率が高まる。
インフルエンザの治療
安静にして休養をとることや対処療法のほかに、抗インフルエンザウイルス薬が用いられることもあります。抗インフルエンザウイルス薬は、発病48時間以内に投与を開始すると効果が高いとされています。
治療ポイント
・発症早期の抗インフルエンザウイルス薬の内服
・安静
・適切な対処療法(解熱鎮痛剤、抗ヒスタミン剤、鎮去痰剤など)
・水分補給
・肺炎等合併症の早期診断
※症状を感じたら、自己判断せずお医者さんの診断に従うことが回復への近道です。
インフルエンザの予防
インフルエンザは流行性疾患であり、予防の基本は日頃からの十分な休養とバランスのとれた栄養の摂取、外出時のマスク着用、帰宅時の手洗い・うがい、流行前のワクチン接種などの予防方法があります。
予防のポイント
(1)流行期には人ごみを避ける
外出時はなるべくマスクをつけるようにしましょう。
咳エチケット
http://www.kaigo-hiwada.com/onepoint/op-medi/001941.html
(2)うがい、手洗い
正しい手洗いの方法
http://www.kaigo-hiwada.com/blog/000591.html
正しいうがいの方法
http://www.kaigo-hiwada.com/blog/000592.html
(3)室内の湿度を保つ
インフルエンザウイルスは乾燥した状態で活発に活動します。インフルエンザウイルスの活動を抑えるために、加湿器などを使って部屋の湿度を保つことが大切です。また、定期的な室内の換気も行いましょう。
(4)体力を保つ(休養をとる)
体力が低下していると、インフルエンザウイルスに感染しやすくなるため、バランスのとれた食事、十分な睡眠をとりましょう。
(5)流行前のワクチン接種
ワクチンの効果が出るのは、接種後約2週間程度かかりますので、流行前にワクチン接種が必要です。
・インフルエンザ総合対策ホームページ
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/
・厚生労働省ホームページ
http://www.mhlw.go.jp
・国立感染症研究所感染症情報センター
http://idsc.nih.go.jp/index-j.html
※インフルエンザ感染予防は、厚生労働省からの通知「インフルエンザ施設内感染予防の手引き」を参考に作成しています。