2012年11月11日
「痰が出ない」「乾いた咳が止まらない」・・・
もしかしたらマイコプラズマ肺炎かもしれません。
■どんな病気?
「マイコプラズマ・ニューモニア」という病原体(微生物)の感染によって、人から人へうつります。
多くの場合、感染者の咳やくしゃみによる飛沫(しぶき)によって家庭・学校・職場内で感染するとされ、潜伏期間は約2〜3週間です。
■どんな人がかかりやすい?
1歳までに40%、5歳までに65%、成人までに約97%が感染を受けるといわれています。また、小児や若い成人だけでなく高齢者にもみられます。
マイコプラズマ肺炎に対する免疫は、一生続くものではありません。そのため、一度かかった人が再び感染することもあります。
■主な症状
●激しく乾いた咳(痰を伴わない・長期間続く)
●発熱
●全身倦怠感
●その他 結膜充血・頭痛など
※かなりの個人差があり、2〜3日で治る人もいれば1ヶ月以上続く人もいます。
■合併症に注意
発疹、胸水、貧血、関節痛などの合併症があります。 発熱が長く続き、おう吐や頭痛などがある場合は、髄膜炎の可能性があります。すぐに医療機関を受診しましょう。
■診断方法
●胸部X線検査
肺の下のほうにすりガラス様の異常な影が現れることが多い。影の形は斑状・線状など多彩
●血液検査(血清抗体価の測定)
■治療方法
ニューマクロライド系、テトラサイクリン系の抗生剤が有効とされています。呼吸不全があり重症の場合は、副腎皮質ステロイド剤を併用することもあります。
■予防方法
●流行期には、うがいと手洗いを行い、睡眠と休養を十分とって免疫力を上げることが大切です
●マスクを着用し、人込みはできるだけ避けるようにしましょう
●マイコプラズマ肺炎の人と同じ部屋で寝ないようにしましょう
マイコプラズマ肺炎のワクチンは今のところないため、予防接種が出来ない病気です。職場・学校など施設内での集団感染を引き起こさないように、咳エチケットなどの感染予防を心がけましょう。
※ワンポイントメディカル「マイコプラズマ肺炎」は、総合南東北病院「@南東北情報BOX」と情報を共有しています。