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ワンポイントリハビリ 「認知症には運動が一番」

 一般に、高齢者の認知症予防には適度な運動が良いと言われています。朝食べたものが思い出せなくなったり、新しいことが覚えられなくなったりするのを、齢のせいで片づけてしまっている人は多いかもしれませんが、認知症とも関係の深いこれらの症状が現れるのは、脳の中でも最もデリケートな海馬(※脳の記憶や空間学習能力に関わる脳の器官)がダメージを受けてしまっているためです。


そして、この海馬へのダメージを軽減してくれるのが運動であり、適度に身体を動かすことで、身体のみならず、脳の機能をアップさせることが可能となります。
さて、ここで気になるのが「認知症予防のために、どのような運動を取り入れていけばよいか?」です。これに着目し研究を進めたのがカナダ・モントリオール大学の研究所の運動生理学研究チームであり、62歳から84歳までの高齢者47名を対象に、それぞれ異なる運動を行う3つのグループ(激しいエアロビクスを行うグループ、筋力トレーニングを行うグループ、柔軟性・バランス力などの粗大運動機能アップに重点を置いた訓練を行うグループ)に分け研究を実施。

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そして、研究プログラムを終えた8週間後、全てのグループにおいて認知能力に改善が見られたことが判明。これはあらゆるタイプの運動が認知症予防に効果的であることを意味します。
「継続は力なり」です。どんな運動も認知症予防に効果的であるとは言え、三日坊主で終わらせてし
まっては得られるものも得られません。認知症予防のためにも、自分が無理なく続けられそうな運動から始めてみるのはいかがでしょうか?  

参考:みんなの介護ニュース
社会福祉法人 南東北福祉事業団
総合南東北福祉センター 作業療法士