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ワンポイントリハビリ 「肩こりの原因と解消法について」

<肩こりの原因>
 肩こりとは、首や肩に起こる不快感やこわばり、痛みなどの総称です。首や肩を中心とした筋肉には、約6〜7kgある頭と、片方3〜4kgある腕2本、合計で15kgもの負担が常にかかっています。特に、僧帽筋、菱型(りょうけい)筋、肩甲挙筋という筋肉に緊張が生じやすいとされ、多くの肩こりは、こうした首から肩甲骨にかけての筋肉の緊張から生じます。ただし、肩こりの中には、臓器の病気などが原因で起こっているものもあります。また、肩に痛みがあって腕があげられない場合は五十肩の可能性もあります。「運動をしたときに痛む」「手足のしびれや麻痺(まひ)を伴う」「首や肩を動かしていないのに痛む」「徐々に症状が強くなる」といった場合には、医療機関を受診して原因を確認することが重要です。 


<肩こりを解消させるポイント>
 肩こりを解消するためには、首や肩の筋肉にかかる負担をできるだけ軽くすること、とくに、熱中しているときに"サボらせる"ことがポイントです。例えばパソコンを使って仕事をしているときや、テレビを観ているときなどには、前のめりの姿勢になりやすく、同じ姿勢で長時間過ごすことになります。まずは、自分がどんなときに熱中しているのか、そのときに首や肩の筋肉に過剰な負担がかかっていないか、などについて見直してみましょう。そして、負担がかかっているときに"サボらせる"、つまり負担を軽くするようにします。


<運動療法と姿勢の改善>
 長時間同じ姿勢が続くときは、1時間に1回、肩や首を動かして筋肉をサボらせましょう。まず、頭を横に傾けて5〜10秒間静止するストレッチ体操や、頭を横に傾けて下げたほうの肩を回すリラックス体操で筋肉をサボらせます。そして、手と頭を押し合うようにして5〜10秒間静止する筋肉強化体操を、前後左右それぞれに行うと効果的です。また、首や肩の負担を減らすためには、よい姿勢を保つことも大切です。いすに座るときには深く腰かけ、ひざと股関節の高さが同じかひざが高くなるようにし、背筋を伸ばして、あごを引いた姿勢を保つよう心がけましょう。 

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       ストレッチ体操               筋肉強化体操


 参考:NHKきょうの健康 症状別 首・肩の痛み対処法「これで解消! 肩こり対処法」
総合南東北福祉センター 作業療法士