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ワンポイント介護術 「運動で予防!“サルコペニア”対策」

 人間誰しもが、加齢に伴い心身機能が低下(虚弱化)していきます。転倒、口腔機能の低下、認知機能の低下、筋肉の衰弱、歩行や関節障害など、いずれも高齢期の生活に影響をもたらす症状が現れます。特に、筋肉の減少症を「サルコぺニア」といい、歩行障害や転倒といった要支援・要介護状態のきっかけとなるため、予防対策は非常に重要となってきます。また、筋肉が減少して脂肪が増加した状態を「サルコぺニア肥満」といい、通常の肥満よりも高血圧や低体力になるリスクが高くなります。

○下半身の筋肉を刺激する「スクワット」で予防!
サルコぺニア肥満を防ぐには、筋肉を増やすことがポイントです。筋肉が増えると基礎代謝もアップするので、サルコぺニアも肥満も同時に解消できます。筋肉は激しく動かすより、ゆっくりと動かす方が筋肉を増やして代謝を上げることができます。筋肉を効率よく増やすには、下半身の筋肉を刺激するスクワットが効果的です。そして、立ち上がった時に体を維持するバランス能力が重要となってきます。

◎おじぎスクワット

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両足を肩幅に開き、背筋を伸ばして立ちます。息を吐きながら、お尻を後ろに突き出して、その場に座るようにゆっくりと膝を曲げて重心を落とし、息を吸いながらゆっくりと立ち上がります。5秒で膝を曲げ、5秒で立ち上がるのを30回繰り返します。

◎バランス能力をつける「片足立ち」

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床に足が着かない程度に、片足を上げます。また、転倒しないように必ずつかまるものがある場所で行って下さい。左右1分間ずつ、1日3回を目標に行いましょう。

○最後に
サルコぺニア対策の基本は「栄養」と「運動」です。骨・関節・筋肉の維持に効果的な栄養の摂取と日常の運動が、健康で充実した高齢期の生活に大きく影響をもたらします。
是非、日常生活に今回紹介した運動を取り入れてみてください。 

社会福祉法人 南東北福祉事業団
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