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ワンポイントリハビリ 「知ってますか?サルコペニア(筋肉減少症)」

 皆さん、生活の中でつまずきやすくなった、以前に比べ歩くスピードが遅くなった、真っ直ぐに歩けない、階段の上り下りが大変になったと感じることはありませんか?もしかしたら、サルコペニアかも知れません。


サルコペニア(筋肉減少症)とは、加齢に伴う筋肉量の低下つまり老年症候群のひとつです。筋肉量は30 歳ごろがピークであり、その後は加齢とともに低下します。70歳以下の高齢者の約2割、80歳以上では約半数以上にサルコペニアを認めるという報告があります。高齢化社会における深刻な健康問題それがサルコペニアです。


サルコペニアは、体幹・下肢において多く見られるため、立ち上がりや歩行がだんだんと億劫になり、放置すると歩行困難にもなってしまうことから、活動能力の低下の大きな原因となっています。
症状として、頻繁につまずいたり、立ち上がるときに手をつくようになる等があります。特につまずきは、当人や周囲が注意力不足のせいだと思い込んでいることが多いため、筋力の低下が原因と気付かない場合があり、注意が必要です。筋力・筋肉量の向上のためのトレーニングによって進行の程度を抑えることが可能ですので、歳を重ねる毎に意識的に運動強度が大きい運動を行うことが大切です。
また、サルコペニアを予防するためのもう一つの要素は「栄養」です。実はサルコペニアは、「低栄養」と密接な関係にあります。食事でサルコペニアを予防するには、十分なエネルギーと脂質、たんぱく質などのバランスを重視して摂取することが重要です。食事量を増やせない人は、エネルギーになりやすい栄養補助食品を取り入れて、必要なエネルギーと栄養素を維持することも考慮しましょう。


無理せずマイペースに運動習慣をつけ身体を動かし、しっかり栄養のある食事を摂り健康寿命を延ばしましょう。

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社会福祉法人 南東北福祉事業団
総合南東北福祉センター  作業療法士