2016年1月30日
日頃介護を行っている人にとって、腰痛はとても重要な問題です。
腰痛を防ぐためにはしっかりと休憩をとり、介助を行う前や、介助の合間にストレッチ体操を行う事が大切です。また、筋力や柔軟性を上げることで自分の限界を上げ、負荷を少なくすることも可能です。今回は、痛みを感じた時にその場で出来るストレッチ体操について紹介します。
〈痛みを感じた場合のストレッチ〉
①直立して体を前に倒し、痛み・痺れを感じたら…
椅子に座り、上半身を前に倒します
曲げる範囲を徐々に拡大します
②直立して体を左に倒し、痛み・しびれを感じたら…
椅子に座り、斜め前に倒していきます
曲げる範囲を徐々に拡大します
③後ろに反らして、痛み・痺れを感じたら…
椅子に背に手をつき、片足ずつ後ろへ伸ばします
④抱え込み
①で痛みが出ないようになったら、仰向けで両足を抱えて腰をストレッチします
〈腰痛予防のための筋力強化〉
⑤体幹屈曲深部筋群強化
椅子に座って、呼吸を止めずに片足ずつ上げたままの状態で保持します
2〜4回程行い、両足を上げたまま保持します(目標1分〜3分)
⑥体幹伸展深部筋群強化
四つん這いで片足を上げたまま5秒〜10秒間保持します
椅子に座って胸を張り、息を吐きながら両肘を後ろへ引いて5秒〜10秒保持します
最後に
ストレッチ体操を行うときには、以下の事を意識して行って下さい
1)息を止めずに、ゆっくりと吐きながら伸ばす
2)反動・はずみは付けない
3)伸ばす筋肉を意識する
4)張りを感じるが痛みの無い程度に伸ばす
5)20秒から30秒伸ばし続ける
6)筋肉を戻す際にはゆっくり戻すことを意識する
7)一度のストレッチで1回から3回程伸ばす
また、ストレッチを行った時に強い痛みを感じたら、医師と相談することも大切です。
介助の中で痛みを感じた際には、今回取り上げたストレッチを実践してみてはいかがでしょうか。
出典:福島県理学療法士会「腰痛予防に向けた運動療法と介護技術の実際」