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2011.6.29 橋本顧問のひとりごと 2011年6月号

梅雨 Rainy season 6月と云えば例年梅雨入りで、毎日うっとうしい日々を送る頃だが、遅ればせながら東北地方も6月21日(火)にようやく梅雨入りした。一方南の地方では、大雨による被害が報道されているこの頃だが、今私達の間での話題といえば、現在進行中の東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所事故による「放射線」の問題ではないだろうか。3月11日(金)当時の大地震後は、余震に注意を喚起していたが、今時折起こる余震には慣れも加わり平常心で居られるのだが、ここにきて、原発事故によって放射線量の問題が急浮上している。
 福島県内の学校の校庭使用制限を始め、公園の利用も一部ではままならず、野外での運動や遊びも制限される。然ればと屋内に目を向けてみれば、ここも大地震による被害と被災者の避難所としての利用で大半が使用できなく、どうすれば?と考えざるを得ない。
 あれから3か月。そして100日が過ぎても郡山市内でも放射線数値の高い我家のちっぽけな畑には、震災後に植えたきゅうりとミニトマトが生り、また梅の実もなり始めている。これ等は震災や原発事故に係わりなく、節と共に育っている。先日きゅうりを数本初収穫した。放射線に対する一抹の不安はあったが、安全を前提(しっかりと水洗いをした)に晩酌時に「もろきゅう」で食した。美味い!!やはり地産地消でなければと自画自賛する。また、梅もそろそろ収穫期でもある。毎年、娘や孫達に梅漬けとして送っていたが、今年は果たして送れるかどうかと迷う・・・。しかし、我家だけでも食べる位は漬ける事にする。
 そこへ6月19日(日)父の日とのことで、娘や孫達からプレゼントと便りが届く。その中で私達を按じて、たどたどしい字で「何時までも元気でいてね。遊びにも来てね」と書いてあるのには、感極まり目頭が熱くなる。さっそく、お礼の電話をして郡山にも来てねと云うも、親に聞かされているのか「行けないの」と悲しそうに聞こえる。今回も箱の隅に原発事故後より続いているミネラルウォーターが入っていた。これが子供ながら来郡を消極的にしているのかと考えざるを得ない・・・。
 今回の東京電力福島第一原子力発電所事故は何時終息するのか見通しも立たない中、今日も放射線量の数値と睨めっこをしながら、梅雨から夏の季節を迎えることになる。
 そろそろ諦めが先に立ち、「どうにでもなれ!!」と叫びたい気持ちになる。だが、今も避難生活を強いられている人々の姿を見るにつけ、皆で頑張ろうと心に思いを走らせながら今夜も百薬の長をきゅうりを肴にいただく事にする。

がんばっぺ郡山!

がんばっぺ福島!!

総合南東北福祉センターでは、総合南東北病院の協力で毎週放射線モニタリングを実施し、ホームページの「お知らせ」で公開しております。
http://www.kaigo-hiwada.com/

総合南東北病院では、毎日朝と夕方の二回放射線モニタリングを実施し、ホームページにて公開しています。
http://www.minamitohoku.or.jp/

社会福祉法人 南東北福祉事業団
総合南東北福祉センター
顧問 橋本 静昌