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ワンポイントメディカル 「骨粗鬆症について」

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介護・寝たきりの原因の多くは骨折や関節疾患です!
骨は加齢やホルモンなどの影響、運動不足などが原因でもろくなります。もろくなった骨は転倒など日常生活のささいなことでも骨折を起こしやすくなります。骨折は、その部位によっては、介護・寝たきりの原因になってしまいます。介護が必要になったり、寝たきりになったりしないためにも、骨の強さを調べて、日頃から骨折を防ぐ工夫が必要です。


骨粗鬆症ってどんな病気?
wm2015.10.21 2.jpg骨粗鬆症は骨がもろくなり骨折しやすくなる病気です。
骨粗鬆症とは、加齢や閉経や運動不足、栄養の偏りなどが原因で骨の量が減少し、骨がもろくなる病気です。病気になりたてのころは自覚症状に乏しく発見しづらい病気ですが、50歳以上の女性の4人に1人が発症しているとても身近な病気です。骨がもろくなることで、重い物を持ち上げたり、ささいな転倒で簡単に骨折しやすくなります。骨折は、その部位によっては、寝たきりの原因にもなりますので、健やかな生活を送る上で、早期発見、早期治療そして治療の継続がとても重要な病気です。
《早めに気づきましょう!骨粗鬆症のサイン》
骨粗鬆症は自覚症状が少ない病気です。そのため、骨折して初めて骨粗鬆症になっていることがわかる場合もあります。
紹介している症状は、骨粗鬆症でよくみられる症状です。
□立ち上がる時に背中や腰が痛くなる
□背中や腰が曲がってくる
□重い荷物を持つと、背中や腰が痛くなる
□身長が縮んでくる


骨を強くする食事の工夫
●骨の材料カルシウム、カルシウムの働きを助けるビタミンD
●腸管内でカルシウムを体内に取り入れる役目を果たしているビタミンD
●血液にのり骨まで辿り着き、骨を強くするカルシウム
カルシウムは骨を構成する主要な成分です。しかしながら、加齢とともに体内に吸収されにくくなってしまいます。ビタミンDは、腸管からのカルシウム吸収を促進します。そのため、骨を強くするためには、ビタミンDもしっかり摂取することが重要なのです。
《意識しましょうビタミンD》
日本人の高齢女性を対象に行った調査によると、半数以上の方がビタミンD不足であることがわかりました。骨を強くするためにも、普段からビタミンDを意識した食生活を送る必要があります。
丈夫な骨を維持するには、適度な運動と栄養バランスの良い食事が必要です。栄養が十分でないと、骨の形成に必要なカルシウムやビタミンDが不足し、骨折しやすくなります。
カルシウムの多い食品
牛乳・チーズ・小魚・ひじき・豆腐・小松菜 等
ビタミンDの多い食品
サケ・サンマ・カレイ・うなぎの蒲焼き 等


日常生活の工夫
wm2015.10.21 3.jpg適度な運動と日光浴は骨を丈夫にします。
運動する事で骨に対し適度な負荷をかけることは、骨の量を保ち、骨折予防につながります。
また、屋外で運動する事は、日光によるビタミンD生産を高め、腸管からのカルシウム吸収を促進し、骨を丈夫にします。
日常生活の中で工夫して運動を心がけることが大切です。「継続は力なり」このことわざは、運動の骨に対する効果にも当てはまります。
《転倒予防で骨折を予防しましょう》
高齢の方が骨折を起こすのは、外出先よりも、家の中が多い事が分かっています。家の中で転倒しないように工夫する事は骨折を防ぐ上で重要なことです。
○スリッパを履くときは、すべらないように注意する
○じゅうたんやマットのはし、部屋の段差でつまずかないよう注意する
○暗い場所に行くときは、必ず電気を点ける
○階段や浴室にてすりをつける
○コタツや電気器具のコードで、足を引っ掛けないよう注意する

社会福祉法人 南東北福祉事業団
総合南東北福祉センター 看護部