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ワンポイントリハビリ 「高齢者におすすめのアイソメトリック運動」

 体を鍛える時、通常の筋トレは「ダンベルを持ち上げる」など、動的な方法が主流ですが、それに対しアイソメトリック運動とは静的な筋トレと言われています。たとえば、「動かない壁を押す」などの動作で、方法のポイントは『力の拮抗』です。押す力とそれに反発する力によって筋肉を刺激させます。たとえば、手の平を胸の前に合わせて押す、座ったまま太ももに手をかけて、手で押しつつ足を上げるというような運動です。実際に動かない壁を押してみましょう!前腕、上腕、肩、背中、踏ん張っている足など、様々な筋肉に力が入っている事を実感できるでしょう。

効果はどれくらい?
アイソメトリック運動は非常に軽い運動ですので、普段体を動かさない方、特に高齢者などにとっては非常に効果的であるといわれています。筋肉を刺激することによって血流が増加し、筋肉量を維持することができるのです。

筋肉を動かすことによるメリット
筋肉を刺激することによって様々なメリットがあります。その1つが高齢者によくある起立性低血圧を防止することです。起きる前にアイソメトリック運動をすることによって、血流を良くして全身に行き渡らせ、血圧の変動を最小限におさえることができます。
ただし、このトレーニングでは比較的成果が出にくい面があります。それは、持久力アップです。筋肉を静止させた状態で鍛えるので、心肺能力はあまり必要としません。そのために、心肺機能の向上はあまり期待できませんが、それがメリットでもあります。疲労をあまり感じないため、高齢者でもできるという点です。関節が痛い、あまり体を動かしたくない、という人にも運動するきっかけになることでしょう。 

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参照【ウチシルベ】


社会福祉法人 南東北福祉事業団
総合南東北福祉センター 柔道整復師